健康経営銘柄に選定されるメリット・選定要件・申請手順【2027】

健康経営銘柄の選定をうけるメリット

健康経営を目指す企業の基礎知識として、「健康経営銘柄」についてご案内します。
健康経営銘柄の概要や選定されるメリット、選定要件、選定プロセスに加え、2027年度から新たに設けられた「健康経営銘柄Premier(プレミア)」についても分かりやすく解説します。

目次

「健康経営銘柄」とは?

「健康経営銘柄」は、経済産業省と東京証券取引所が共同で、健康経営に優れた上場企業を選定・公表する制度です。

長期的な企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介することで、企業の健康経営を促進することを目的としています。選定にあたっては、健康経営度調査の回答結果に加え、ROEや情報開示なども評価されます。

アンバサダーとしての役割に期待

健康経営銘柄の方針は、「東京証券取引所の上場会社の中から『健康経営』に優れた企業を選定し、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介をすることを通じ、企業による『健康経営』の取組を促進することを目指す」こと、とされています。

健康経営銘柄企業に対しては、健康経営を普及拡大していく「アンバサダー」的な役割を求めるとともに、健康経営を行うことでいかに生産性や企業価値に効果があるかを分析し、それをステークホルダーに対して積極的に発信していくことが求められています。

出典:経済産業省商務・サービスグループヘルスケア産業課「これからの健康経営について」(2025年4月)

原則は33業種ごと、1社を選定。複数社が選ばれる場合も

健康経営銘柄は原則として、33業種に分けられた業種毎に1社を選定します。

一定の基準を満たしている場合には、1業種から2社以上も選定されますが、1業種あたりの選定数は5社を上限としています。なお、該当企業がいない業種については、選定なしとなります。

詳しくは、2026年に健康経営銘柄に選定された企業を紹介するレポートをご確認ください。

「健康経営銘柄2026」に44社を選定しました

「経済産業省」より

健康経営銘柄に選定されるメリット

健康経営銘柄に選定されることは、従業員の健康づくりだけでなく、企業イメージや人材採用、投資家をはじめとするステークホルダーからの評価にもつながることが期待されます。
ここでは、主なメリットをご紹介します。

従業員の健康意識を高め、健康維持に役立つ

健康経営の取り組みを進めることで、従業員の健康意識の向上や健康状態の改善につながることが期待されます。
健康診断や生活習慣の改善、メンタルヘルス対策、働き方の改善など、自社の健康課題に応じた施策を継続することで、従業員の健康を支える職場環境の整備にもつながります。

企業のイメージ向上、優れた人材の採用

健康経営銘柄に選定されることで、健康経営に積極的に取り組む企業としての認知度やイメージの向上が期待できます。
健康経営への取り組みをWebサイトや採用活動などで発信することで、従業員の健康を大切にする企業姿勢を示すことができ、人材の採用や定着にもつながることが期待されます。

ステークホルダーからの評価

健康経営銘柄では、健康経営の取り組みだけでなく、その取り組みが生産性や企業価値の向上にどのようにつながっているかを分析することも重視されています。
こうした取り組みや成果を情報開示することで、投資家をはじめとするステークホルダーに、健康経営と企業価値とのつながりを示すことができます。

健康経営銘柄Premierによる継続的な取り組みの発信

2027年度からは、健康経営銘柄に継続して選定された企業を対象とする「健康経営銘柄Premier(プレミア)」が設けられる予定です。
Premierに選定されることで、継続的に健康経営に取り組んできた企業であることを示せるほか、専用ロゴの付与や取り組みを紹介する動画の公開、講演等での事例紹介などを通じて、健康経営の取り組みをさらに社外へ発信する機会が得られる予定です。

第5回 健康経営推進検討会 事務局資料(2026年3月)

「経済産業省」より

健康経営銘柄の選定要件

健康経営銘柄の選定では、「健康経営度調査」の回答内容をもとに、健康経営の取り組みや成果、ROE、情報開示などが評価されます。ここでは、主な評価項目についてご紹介します。

経営理念・方針

経営トップが健康経営の重要性を認識し、企業としての健康づくりの方針を明確に示すことが求められます。経営層が健康経営に関与し、取り組みを推進することが重要です。

組織体制

健康経営を推進する担当者や組織体制を整備し、健康保険組合や産業医などの関係者と連携して取り組むことが求められます。必要に応じて外部の専門家と連携することも重要です。

制度・施策実行

従業員の健康課題を把握し、それに応じた具体的な施策を実施することが求められます。健康診断、生活習慣改善、メンタルヘルス対策、働き方、女性の健康、治療と仕事の両立など、企業の課題に応じた取り組みが重要です。

評価・改善

実施した健康経営施策の成果を把握・評価し、その結果を次の取り組みの改善につなげることが求められます。健康課題や施策ごとに目標を設定し、継続的に改善していくことが重要です。

法令遵守・リスクマネジメント

定期健康診断などの法定の健康管理を適切に実施することに加え、メンタルヘルスや長時間労働など、企業規模や事業内容に応じたリスクマネジメントを行うことが重要です。

健康経営度調査の詳しい内容は、以下のコラムでご紹介していますのでご参考ください。

「健康経営銘柄」選定のプロセス

「ACTION!健康経営」(事務局ポータルサイト)にある「健康経営銘柄2026」選定企業紹介レポートには「健康経営銘柄2026」の選定プロセスが公開されています。その内容によると、以下のような選考プロセスとなります。

【1】 健康経営度調査の実施

経済産業省が実施する「健康経営度調査」に回答します。
回答内容をもとに、健康経営の取り組みや成果などが評価されます。

【2】 評価基準に基づき健康経営に優れた企業を選出

【1】の調査に回答のあった企業を、評価基準に基づいて評価。このうち、東京証券取引所上場企業(TOKYO PRO Market 上場会社を除く)を対象に、健康経営優良法人(大規模法人部門)に申請している法人のうち上位500位以内であり、かつ必須項目をすべて満たしている企業を「健康経営」に優れた企業(選定候補)として選出。(※ 重大な法令違反がある場合は選定候補から除外)

【3】 財務スクリーニング等を経て「健康経営銘柄」を選定

【2】で選定候補とした企業について、ROE(自己資本利益率)に基づくスクリーニングや加点を行うとともに、前年度の調査への回答の有無、社外への情報開示状況等についても評価を行う。評価結果が業種内で最高順位企業、及び、全業種最高順位企業の平均より優れている企業を「健康経営銘柄」として選定。

【まとめ】健康経営銘柄に選定されるためには?

健康経営銘柄は、健康経営度調査の回答結果や財務面、情報開示などを踏まえて、健康経営に優れた上場企業を選定する制度です。
2027年度からは、継続して選定された企業を対象とする「健康経営銘柄Premier(プレミア)」も設けられます。
健康経営銘柄を目指す企業は、日頃から健康経営の取り組みを実践し、その成果を評価・改善していくことが重要です。詳細は、経済産業省および「ACTION!健康経営」の最新情報をご確認ください。

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

健康経営に関する部門(人事・総務部など)へ異動された方、新しく担当することになった方は、こちらの基礎知識もご参考ください。

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