ブライト500に認定されるメリット・認定要件・申請手順【2025】

健康経営を目指す企業の基礎知識として、「ブライト500」についてご案内します。
認定されるメリット・認定要件・申請手順について分かりやすく解説します。

中小規模法人部門の上位500社までの法人は「ブライト500」として認定されることに加え、2025年度(令和6年申請)から上位501から1500位の法人は「ネクストブライト1000」として認定されます。

目次

健康経営優良法人認定制度・ブライト500とは?

健康経営優良法人認定制度は、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから社会的な評価を受けることができる環境を整備することを目的に、日本健康会議が認定する顕彰制度です。

企業規模別に「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」の2つの部門がありますが、中小規模法人部門」の中でも特に優れた健康経営を行っている上位500社は「ブライト500」として認定されます。

健康経営のすそ野を広げる役割としての期待

健康経営を全国に浸透させるには、特に地域の中小企業における取り組みを広げることが不可欠であり、中小規模法人部門においては、個社に合った優良な取組を実施する法人を積極的に認定することで、健康経営のすそ野を広げるツールとして期待されています。

中小規模法人に対しては、引き続き自社の健康課題に応じた取組を実践し、地域における健康経営の拡大のために、その取組事例の発信等をする役割が求められています。

出典:経済産業省商務・サービスグループヘルスケア産業課「健康経営の推進について」(令和6年3月)

「健康優良企業」との違い

健康経営優良法人と似た制度には、健康優良企業があります。両方とも会社の健康づくりを目指す制度ですが、運営している団体が違います。

健康経営優良法人は「経済産業省」が、健康優良企業は「健康保険組合連合会 東京連合会」が担当しています。健康優良企業は東京都内の健康保険組合に加入する企業のみ対象にした制度ですが、健康経営優良法人は、どの保険組合に加入していても申請・認定の対象になります。

ブライト500に認定されるメリット

ブライト500は、自社の健康への取り組みを外部にも伝えやすくし、健康づくりの具体的な目標としても役立ちます。認定されるメリットについて、分かりやすくまとめてみました。

従業員の健康意識を高め、健康を保つ

ブライト500に認定される企業は、健康経営の取り組みが充実している企業です。認定をうけることで従業員の健康意識が高まり、健康維持が期待できます。

企業のイメージ向上、優れた人材の採用

ブライト500に認定されると、その認定証やロゴを企業のWebサイトに載せることができます。これは、仕事を探している人にとっては良い職場環境の証になります。健康経営の取り組みをしっかりとアピールすることで、優れた人材の採用につながる可能性もあります。

ステークホルダーからの評価

ブライト500に認定されると、自社の健康経営に対する取り組みが高く評価された証となり、努力の成果が見える化されます。従業員だけでなく、顧客、取引先、株主などの関係者からの信頼獲得・評価向上が期待できます。

ブライト500の認定要件

ブライト500に認定されるには、前提条件として、中小規模法人部門の健康経営優良法人として認定される必要があります。その上で、さらにブライト500としての高い基準をクリアすることが求められます。また、中小規模法人のブライト500申請法人は今年度からフィードバックシートの開示が求められ、ブライト500・ネクストブライト1000の認定要件とされています。その他の基準について詳しく見ていきましょう。

PDF資料:健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)認定要件

引用:ACTION!健康経営

経済産業省:「健康経営銘柄2025」及び「健康経営優良法人2025」の申請受付を開始しました

経営理念・方針

ブライト500の認定を受けるには、経営トップが従業員の健康づくりの取り組みを積極的に発表することが必要になります。企業としての健康づくりの方針を明確にし、さらに経営者自身も健康診断を受けることが条件となっています。

組織体制

健康経営のための担当者や組織体制を整えることが大切です。さらに、健康経営を進めるにあたって外部の専門家と協力することも高評価につながります。

制度・施策実行

健康経営のための具体的な計画を立て、それを実行していきます。通常の健康経営優良法人認定では、15項目中7項目をクリアする必要がありますが、ブライト500では13項目以上の評価項目をクリアする必要があります。

評価・改善

健康経営の成果を評価し、改善するための計画を立てることが必要です。行った活動の結果を確認し、それを基に改善を進めることが必須となります。課題ごとにPDCAサイクルを用いるなど、改善を明確にすることが大切です。

法令遵守・リスクマネジメント

ブライト500の認定を受けるためには、定期健診のような健康経営の基本的な活動をきちんと行っているかどうかが問われます。特に、50人以上の事業場はストレスチェックの実施が必須となるため、会社の規模に応じて適切なアクションを取ることが大切です。

認定基準や認定要件は、その年毎に変わることがあります。最新の情報は健康経営優良法人認定の公式ホームページをご確認ください。

ブライト500の申請手順

ブライト500の認定取得を目指す場合、中小規模法人部門で健康経営優良法人に認定されることが不可欠です。この認定の申請から選定までの手順をお伝えします。

申請から選定までの流れ

  1. 加入している保険者が実施している健康宣言事業に参加する(協会けんぽ、国保組合など)
  2. 事務局ポータルサイトにある「新規ID発行サイト」ボタンから申請用IDを必要事項を回答して申し込む
  3. 登録後にメールが届くので「健康経営優良法人認定申請書」をダウンロード
  4. 自社の取り組み状況を回答の上、アップロード
  5. 認定委員会による審議
  6. 日本健康会議が「健康経営優良法人」を認定
  7. ブライト500申請法人には「フィードバックシート」が送付される

中小企業法人部門への申請にあたっては、加入している保険者が実施している健康宣言事業への参加が必要です。実施の有無については、加入している保険者にお問合せください。

なお、加入している保険者が健康宣言事業を実施していない場合は、各自治体が実施する健康宣言事業への参加をもって代替可能です。また、保険者と自治体のいずれも健康宣言事業を実施していない場合は、自社独自の健康宣言の実施をもって代替可能です。

初めて参加する企業は、新規で申請するためのID発行を行います。その後、メールが届きますので、事務局ポータルサイトのダウンロードURLから「健康経営優良法人認定申請書」を取得してください。

事務局ポータルサイトとは?

事務局ポータルサイトとは、「ACTION!健康経営」(運営:株式会社日本経済新聞社)のことです。経済産業省「令和6年度 健康経営制度運営事業」により、株式会社日本経済新聞社(調査実施委託機関:株式会社日本総合研究所、株式会社日経リサーチ)が、健康経営優良法人認定制度の補助事業者となっています。

申請から認定までの流れについては、事務局ポータルサイトの方に図解がありますのでご参考ください。

申請から選定までの流れ(令和6年度申請)

ACTION!健康経営より

認定申請料【中小規模法人部門】

認定申請料:15,000円(税込16,500円)/件

申請受付期間【令和6年度申請の場合】

2024/8/19(月)〜 2024/10/18(金)17時 締め切り

【まとめ】ブライト500を取得するためには?

ブライト500についてメリットや申請方法などをご紹介しましたが、ブライト500の認定をうけるためには、中小規模法人部門で「健康経営優良法人」の認定を受けることが必要となります。

今回の記事でご紹介した「ブライト500の認定要件」をご参照いただき、経営者のコミットメント、組織体制の整備、具体的な健康経営の計画と実施、評価と改善の取り組み、法令遵守・リスクマネジメント、これらの要件を高い基準で満たせるように実践していきましょう。

詳細な要件や手続きは、経済産業省や公式サイト(事務局ポータルサイト)の最新のガイドラインを参照することをおすすめします。

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

健康経営に関する部門へ異動された方、新しく担当することになった方は、こちらの基礎知識もご参考ください。

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