「法定健診」と「特定健診」の違いとは?

「法定健診」と「特定健診」、何が違うのかご存知でしょうか?

年度末が近づくと、次年度の産業保健活動や健康診断の準備を進められている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、意外と混乱しがちな「法定健診」と「特定健診」の違いについてご紹介します。

目次

法定健診

[Point]

  • 主体は企業、かつ義務(「労働安全衛生法」)
  • 労働者は「自己保健義務」

法定健診とは、「労働安全衛生法(安衛法)」により定められた健康診断を指します。
事業者には、すべての労働者に対し「雇い入れ時」および「年に1回」の「定期健康診断」を実施することが義務づけられています。

「定期健康診断」の主な検査項目

定期健康診断の主な検査項目は次の通りです(労働安全衛生規則 第44条)

  • 問診
  • 医師の診察
  • 身体測定
  • 血圧測定
  • 視力測定
  • 聴力測定
  • 尿検査
  • 血液検査:貧血検査/肝機能検査/血中脂質検査/血糖検査
  • 心電図検査
  • 胸部X線検査

特定健康診査(特定健診)

特定健診(メタボ健診)のイメージ画像

[Point]

  • 主体は保険者、かつ義務(「高齢者の医療の確保に関する法律」)
  • 保険加入者は「任意」(義務なし)
  • 「労働安全衛生法」の「特定業務従事者の健康診断」との混同注意

特定健康診査(特定健診)は、「40歳~74歳の医療保険加入者」を対象にした健康診断で、2008年よりスタートしました。

特定健康診査の主な検査項目

特定健康診査の主な検査項目は次の通りです。

  • 医師の診察
  • 身体計測
  • 血圧測定
  • 尿検査
  • 血液検査:肝機能検査/血中脂質検査/血糖検査
  • 心電図検査(医師の判断による)
  • 胸部X線検査(医師の判断による)

注意すべきポイント

「特定健康診査」は「メタボ健診」とも呼ばれ、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病のリスクに早めに気づくことで、重症化を防ぐことを主たる目的としています。そのため、従業員の「労働安全衛生」の視点からの健康診断と、検査項目が若干異なっています。

また注意点としては、「定期健康診査」における血糖検査については、「空腹時血糖または随時血糖によること」が原則とされてきましたが、2020年12月23日、厚生労働省より、HbA1c検査を行った場合についても、血糖検査を実施したものとしてよいという通達が出されています。

【参考記事】

よく出てくる単語ながら、そもそもの主体や目的が異なる「法定健診」と「特定健診」。カバーする項目も異なることを押さえておきましょう。

まとめ

法定健診とは、「労働安全衛生法」により定められた健康診断を指します。事業者には、すべての労働者に対し「雇い入れ時」および「年に1回」の「定期健康診断」を実施することが義務づけられています。病気の発見を目的としたもの。

「特定健康診査」は「メタボ健診」とも呼ばれ、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病のリスクに早めに気づくことで、重症化を防ぐことを主たる目的としています。「40歳~74歳の医療保険加入者」を対象にした健康診断で、2008年よりスタートしました。保健指導(特定保健指導)を必要とする人を抽出するもの。

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